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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第25章 退院



「どうぞ。」




と言われて中に入った瞬間、一気に緊張が押し寄せて来た。



玄関、広い…

ここだけでも、あの人の家で過ごしてた部屋くらいありそう。




「ほら、ぼーっとしてないで早く靴脱げ。」



「す、すみません。」




と靴を脱いで、スタスタ家の中に入っていく五条先生のあとをついて行く。



…うわぁ、すごい。



廊下を真っ直ぐ進んだ先のドアを開けると、広いリビングがあった。

L字の大きなソファーに大きなテレビ。

アイランドキッチンと大きなダイニングテーブルも。

そして、大きな窓からは街が一望できる。 



思わず窓の方に駆け寄ると、




「こら!走るな!」




ピタッ…




「ごめんなさい…」




五条先生に叱られた…




「家の中で走ったら危ないだろうが。転けてその辺に頭でもぶつけたらどうする。そもそも、いつも走るなって言ってるだろ。病院連れ戻されたいのか?」




うっ…

退院したのにさっそくお説教されてる。



そうか、五条先生と暮らすってことはいつもそばにお医者さんがいるってことだもんね。

油断も隙もないな。

気をつけないと、これじゃあ毎日怒られる…




「ほら、こっち来い。」




と言われ、廊下に行く五条先生についていくと、今度はバスルームに案内された。


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