ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第26章 退院したって甘くない
1週間ほど経ったある日。
「コホコホッ…」
12月に入って、最近気温がグッと下がってきたけど、今日はまた一段と冷たい風が吹く。
学校まで歩いていると、冷たい空気が身体に入ってきて思わず咳き込んでしまう。
また喘息になったら嫌だな〜
なんて思いながら学校に行って過ごしてたけど、
「コホコホッ…コホッ……コホコホッ…」
「ひなの大丈夫か?今日なんかよく咳してんな。」
放課後、教室を出ようとした時に夏樹くんに声をかけられた。
「今日寒いからちょっと咳が出ちゃうみたい。でも、全然大丈夫!じゃあ、また明日ね!」
と言って学校を出たら、家まで帰りながら五条先生にLIMEする。
"学校終わりました。今帰ってます。"
(既読)
相変わらず既読が早い。
もちろん、忙しくて遅い時もあるんだけど、速攻で既読がつくか、めっちゃ遅いかのどちらか。
"外寒いだろ。しんどくなったりしてないか?"
ギクッ…
五条先生、まさかどこからか見てるとかはないよね…
うーん、咳が出ること言った方がいいのかな…?
いや、でもそれでまたなんかされても嫌だし黙っとこう。
"大丈夫です!元気です!"
(既読)
"そうか。気をつけてな。"
"21時ごろ帰る。先に風呂入って寝てなさい。"
"わかりました。"
(既読)