ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第29章 人海戦術
_____次の日
「ケホケホッ…ッハァ……ゴホッ…ハァハァ……」
夜中に発作が起きてからずっと苦しい。
横になってられなくて身体を起こしてみるけど、疲れてまた横になってを繰り返してる。
コンコンコン___
「ひなちゃん、大丈夫!?」
回診前になってまこちゃんが来た。
もうすぐ五条先生も来ちゃう。
「ハァハァ…大丈夫です。ッハァ…………ゲホゲホッ。」
「五条先生すぐ来てもらうね。」
あー、やめてー…
って思うのにすぐに電話をかけちゃうまこちゃん。
もちろん、五条先生はすぐに来る…
「大きい発作起きただろ?いつあった?」
まこちゃんがサッとパジャマをめくって、すぐに五条先生が聴診を始めた。
「ハァハァ…発作なんてありません…ケホッ…」
「隠してもわかるから嘘つくな。夜中の間にあっただろ?なんですぐ呼ばないんだ。」
「わかるなら聞かないで、ケホッ…」
「あのなぁ、大体わかるってだけで正確に把握したいから聞いてるんだ!まこちゃん、点滴用意してきてくれる?」
「わかりました。」
は?点滴って言った?
ありえない。
「大丈夫です、しなくていいですから…ゴホゴホゴホッ!」
「どこをどう見たら大丈夫なんだ。ごはんも食べてないし、胸の音も酷いし、発作は起きてるし、熱も38度出てるんだ。」
「そんなことないです!! しんどくないし!! ゲホゲホッハァハァ」
五条先生と言い合いをしてる間に、まこちゃんが点滴を持ってきた。
わたしは五条先生に腕をガシッと押さえられて、すぐに針を刺された。
はぁ…、もう最悪…