ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第32章 初潮
そして点滴を外してもらってしばらくすると五条先生が来た。
「どうだ?今痛いとかしんどいとかないか?」
「大丈夫です。」
「ん。そしたら、少し話していいか?」
と五条先生が丸椅子に座って真剣な顔をしてる。
わたしもピンと背筋が伸びる。
「まこちゃんに少し聞いてきたけど、ひなは生理って聞いたことなかったか?」
ゆっくり首を横に振った。
「女の子はな、月に1回、1週間くらい血が出るんだ。精子と卵子がくっつく話はわかる?学校で習ったか?」
コクッ…
「子宮って赤ちゃんを育てるところあるだろ?そこで、卵子は毎月精子がやってくるのを待ってるんだが、その時に子宮の中では赤ちゃんを育てるためのふかふかのお布団を作って血液を蓄える。だけど、精子が来なかったら赤ちゃんはできないから、お布団はいらなくなるよな?そのいらなくなったお布団が血や卵子と外に出ていくのが生理。正しくは月経って言うぞ。」
「そういえば、そんなこと『はたらく細胞ズ‼︎』に書いてあった。」
「そうか。それならもう一度読んでみるといい。さっき月に1回って言ったけど、しばらくは周期が安定しないから、もしかすると数ヶ月おきにしか来ないかもしれない。これから、生理が来た時は毎回一緒に管理していこうな。」
「はい…」