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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第33章 新しい主治医



「はい。すみません…」



「ふふっ。ま、今はいいんだけどね。で、退院して2ヶ月くらい経ったけど、先月も体調は問題なかった?変わったこととかはないかな?」



「はい。大丈夫です。」



「うん。わかった。そしたら、検査しようか。」



「栗花落さん、こちらへどうぞ〜。」




と看護師さんに案内されてまずはレントゲン。

その後に処置室で呼吸機能の検査をして、身長と体重を測ったりもして最後に採血。

採血はいつもベッドで寝てするのに、今日は椅子に座ってやるみたい。



小児科じゃないからかな?



なんて思いながら、台の上に腕を乗せる。




「チクッとするね〜。」




と言われて、看護師さんが針を刺して血を抜き始めた時、



グラッ…



うっ…気持ち悪っ…



突然視界がグラッと揺れて、椅子から落ちて床に倒れた。




「栗花落さん!?」




看護師さんは大慌て。

看護師さんの声が聞こえたのか誰かが呼んだのかわからないけど、すぐに藤堂先生が来た。




「ひなちゃん!目まわる?」




コクッ…




「そしたら、落ち着くまで少しじっとしてよう。動かなくていいからね。」




床に倒れ込んだまますぐに起き上がれなくて、藤堂先生の健診初日にこんなことになるのが恥ずかしくて申し訳ない気持ちになった。




「ゴメンナサイ…」



「ひなちゃん、謝らなくて大丈夫。気にしなくていいよ。少し落ち着いてきたかな?ちょっとベッド上がろうか。」




と藤堂先生はわたしをお姫様抱っこしてベッドに寝かせた。

先生って、みんな力持ち…


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