ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第34章 健康診断
「よかった…」
「ん?よかった?」
「五条先生がいたら怒られそう…ハァハァ…また座ったまま採血して倒れちゃって…ハァハァ…」
「ははっ。そういうこと。…って悪い。さっき言わなかったが五条先生も来てる。てっきり聞いてたのかと。」
「えぇ!?」
宇髄先生、さっきの感じはもう五条先生来てる感じじゃなかったじゃん…
工藤先生と2人なんじゃないの?
五条先生もなんで言っといてくれなかったの…
「ひなちゃん、それよりまずは呼吸を整えようか。」
いや、無理です。
内科検診の状況がわからないけど、五条先生絶対こっち来るよね?
「ハァハァ…五条先生は…ハァハァ…今、隣の部屋ですか?」
「ここだぞ。」
ビクッ!
あぁ、来た。
やっぱり、来た。
思ったより早かった。
「ごめんなさい…ハァハァ、アルコールが、聞かれて…ッハァ、かぶれるって、わかんなくて…ハァハァ…ベッドでしてって言うの、忘れて、倒れました…ハァハァ」
もう100%怒られるので、大人しく白状する。
「そんなことはもう聞いとる。とりあえず落ち着け。呼吸が出来とらん。無理に喋らなくていいから。」
とかなんとか言いながら、五条先生はわたしのおでこに手を当てながら手首を掴んで脈を測る。
いつも思うけど、なんで採血で倒れたらおでこ触るの?
「発熱するんだよ。採血でいつも緊張し過ぎだ。だから倒れやすくもなる。それに、採血でなくてもお前はなんでもすぐ熱出る。」
あ…、出た。
何も言ってないのに答えてくれるやつだ。
「教えてくれてありがとうございます…」