ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第35章 メロンパン
「学校生活の方は楽しめてるか?成績が良いに越したことはないが、高校の3年間は大事な青春だからな。勉強以外も楽しまないと。」
「もちろん、毎日楽しいですよ!毎日みんなとおしゃべりしたりして、憧れだったJKライフを満喫してます。でも、本当はもっと体育とかもしたいですけど。みんなみたいに走り回りたくて。ダメですか?」
「ダメだ。」
うっ…それはやっぱりダメなのね…
「でも、ちょっと走ったくらいじゃ大丈夫なんですよ?あ、知ってますか?高等部の生徒限定で、月に2回、食堂に美味しいメロンパンが並ぶ時があるんです。それはもう争奪戦なので、昼休みのチャイムが鳴ったらダッシュしないと間に合わなくて。だから、いつも友達とダッシュして行くんです。」
「…ひな、お前それマジか?」
ギクッ…
やばい。
五条先生の顔が一気に変わった。
眉間にシワ寄せてる…
あと、今の声は怒りMAXに程近いよね。
久しぶりに聞いた、ここまで低い声…
「あ、wait! ダッシュはしてなかった!ちょっと早歩きくらいで…!」
「…ひ、な、の?」
うわ…
五条悠仁じゃなくなるどころか、五条先生通り越して鬼五条になってる…
「はい…なんですか…」
ぷにっ…
痛っ!
五条先生に思いっきりほっぺたをつままれた。