ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第40章 手術
「ヒック…ううっ、ヒック……怖い、やだ、帰る…グスン」
「ひな落ち着け。深呼吸しよう。まだ始まってないから、大丈夫大丈夫。」
五条先生はわたしを落ち着かせるために優しく声をかけてくれて頭も撫でてくれる。
でも、麻酔が怖過ぎて落ち着けない。
宇髄「ひなちゃんやっぱり麻酔怖い?眠ってする?」
手術の説明を受けた時に、局所麻酔でも出来るけど、怖ければ静脈麻酔で眠ってやってもいいって言われた。
でも、そもそも麻酔で眠るのも怖くって、五条先生もいてくれるしと局所麻酔を選んだ。
ただ、いざとなるとやっぱり怖過ぎて無理。
「ヒック、ヒック……寝るのも…グスン…怖い……全部やだ…ヒック」
「麻酔しないわけにいかないだろ?麻酔せずに切るか?」
五条先生は今すごく優しいけど、言ってることは全然優しくない。
最近、鬼五条は出現してないけど、発言だけは鬼が抜けないみたい…
「グスン、麻酔…ヒック…しないと、グスン…痛い…」
「だろ?痛くないように麻酔するんだから、麻酔は少し頑張ろう。一瞬だけ我慢したら大丈夫だから。」
「うぅっ…でも怖いぃ…ヒック、ヒック…」
結局、落ち着くまでに30分以上泣き続けてしまって、ぼーっとする程度にガスを吸ってからやることになった。