ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第5章 ひなのを襲う恐怖①
「ごめんなさぃハァハァ…ゲホゲホッ、…なさぃ…ハァハァ…ごめん…なさぃ…ハァハァ…ゲホゲホッ、ゲホッゲホゲホゲホッ…」
この声は五条先生だ。
すごく怒ってる。
いつもより低い声がすごく刺々しい。
怖い…
「ひなちゃーん、深呼吸しようね。落ち着いて、ゆーっくり息を吸って吐くよ。」
あれ…?
こっちの声は…、検査の時にいた藤堂先生?
このとても柔らかくて優しい声覚えてる。
なんでここにいるんだろう?
と思ったら、身体がふわっと持ち上げられて、目の前に五条先生の顔が現れた。
たぶん、わたし今座ったまま抱き抱えられてるけど、
怖い。
お願い、これ以上触らないで…