ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第53章 2度目の治療
「んんっ、んぁっ…ハァハァ、宇髄…んんっ、先生っ……ハァハァ…」
ダメだ…、もう飲まれちゃう。
心臓がバクバクする。
波が、すぐそこに…
「んんっ…んぁ……ハァハァ…んっ、んぁぁっ、んん…んぁ、んっ…ケホッ、ケホケホッ…ハァハァ……ケホッ、ケホケホケホッ…!」
と思ったら、突然胸が苦しくなって咳き込んじゃって、波が引くどころか、気持ちいいも感じるも全部ぶっ飛んだ。
「ん?ひなちゃん大丈夫か?ちょっと指抜くぞ。」
そんなわたしを見て、宇髄先生が慌てて指を抜いてくれて、手袋も外してわたしの隣に来てくれた。
「ケホケホッ…ハァハァ……ケホッ……ハァハァ、ケホケホッ!!」
「大丈夫大丈夫。ゆっくりでいいから深呼吸してまずは落ち着こう。」
と、スイッチを押して椅子の背もたれを上げてくれた。
「ケホケホケホッ…ハァハァ、ゴメンナサイ……ケホケホッ…」
「焦らんで大丈夫だ。病み上がりでちょっとキツかったな。ごめんな。ゆっくり呼吸整えよう。」
って宇髄先生はわたしの背中をさすりながら、どこかに電話をかけてる。
わたしはさっきまでの身体の感覚が微かに残る中、発作が起きて、治療を止めてしまって、若干パニックで涙目に。