ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第54章 胸の"トクン"は恋の病
「あの…、わたし、どうして治療上手くできないんでしょうか。気持ちよくなって感じられるようになって、宇髄先生も褒めてくれるのに、怖くて最後のイクっていうのができないからですか?でも、怖いと思わなくても発作が起きちゃう気がするんです…。」
「うーん、そうだね。ひなちゃんが怖くてイケないのは、理由のひとつにあるかもしれないね。でも、ほら最初に治療した時みたいにね、怖くても勝手にイっちゃうものだから、それはあまり関係ないかも。」
じゃあどうして…?
もしかして…。
「それよりも、ひなちゃんの身体が追いついてないというか、今はまだ耐えられないからかな。ひなちゃんがたくさん気持ちよくなって感じるようになったのは、どちらかというとひなちゃんの心の成長が大きい。でも、身体はその成長に追いつくほど体力がついてない。っていうのが今の状態に1番近い答えかな。」
身体が…耐えられない…?
「ひなちゃんが気持ちよくなってきてたくさん感じてると、ハァハァして息が上がったり、心臓がバクバクするでしょ?身体がそれを受け止め切れないんだろうね。今ひなちゃんが受けてる治療は、実は体力の消耗が激しいものだからね。」
心臓がバクバク…
やっぱり、そうなのかも。
もう藤堂先生に話さないといけないよね…。