
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第57章 呼び起こされた過去
それからしばらくして、ひなの血液検査の結果が出てきた。
ヘモグロビン値が6.9…?
どういうことだ?
藤堂「うん?…6.9?」
工藤「ひなちゃん、今回入院した時ギリギリ8ありましたよね…?」
やっぱりみんな同じところで引っかかった。
貧血の数値が明らかに悪くなってる。
ここ数日食欲はずっと落ちてるが、薬を飲ませてるしここまで悪くなることは考えにくい。
「ひな、薬飲んでますよね…?」
藤堂「もちろん。いつもまこちゃんきちんと飲ませてくれてるし、ひなちゃんも今の鉄剤が身体に合わないって言ってきたことないんだけどね。便秘の薬をたまに出すくらいで、ちゃんと飲んでくれてるはずなんだけど…。」
工藤「なんで病院いてこんなに下がってるんだ?なんかおかしいな。多少落ちることはあるにせよ6.9?こうなる理由が思いつかない…。」
藤堂「確かに変だね…。正直、ひなちゃんが精神的に不安的になり出した理由もわからないし、本人ときちんと話したいんだけどな。」
「今朝の調子だと難しいですよね…。あの誰も寄せつけない感じはちょっと危険です。」
藤堂「悠仁。ちょっと、しばらく手伝ってくれる?忙しいとこ悪いけど、今のひなちゃんには悠仁が必要になりそう。」
「もちろんです。何かあればすぐ声かけてください。」
藤堂「うん、ありがとう。」
