ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第60章 治療再開
「あ、そういえば、姫島さんは本当に辞めることに?」
「あぁ。あいつがひなにしたことは下手すりゃ殺人行為だ。もう正式に解雇されたぞ。」
「そっか…。」
「どうした、まだ怖いか?もうひなに会うことなんてないから大丈夫だぞ。」
「ううん、違う。姫島さん、わたしのせいで看護師辞めることになったなと思って。」
藤堂「それはひなちゃんが気にする必要ないよ。」
「だって、どんな理由でも、一生懸命勉強して、国家試験も合格して、看護師になって、たくさんの患者さんを看護してきたはずだから。その中には、姫島さんに助けられた人もいると思うんです。」
藤堂「ひなちゃん…」
「ほら、アニメの柱にだっていたでしょ?一生を添い遂げる殿方様を見つけるために柱になった剣士が。そんな理由だけど、そんな理由で一生懸命努力して強くなって鬼を倒して、みんなを守ってたでしょ?人が何かをしようとする時の原動力は、人それぞれだから。まだつらいし許せないけど、それを糧に頑張ってきた人の全てを否定することはできないなと思っちゃって。わたしだって、先生たちを糧にすることあるし…。」