ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第63章 苦い思い出
聴診の後は、血液検査などいつもの検査メニューをこなす。
全部終わって、再び診察室に戻るとなぜか五条先生が来てた。
藤堂「お疲れ様。ひなちゃん座って。」
「はい…」
にこやかな藤堂先生の後ろに立つ五条先生の顔が怖い…
「ひな、走ったな?」
うっ…、やっぱり怒りに来たんだ。
「ごめんなさい。」
「はぁ…。今日から2年生だろ。しっかりしなさい。LIMEの会話がなんか噛み合ってないと思ったら…。なんで健診忘れたんだ?」
「修学旅行のこと考えてて…」
『修学旅行?』
あ、五条先生に相談しようと思ってたのに先に言っちゃった。
「あ、それを五条先生に相談しようと思ってたんですけど…、今日修学旅行の話があって、わたし行けるのかなー?と…」
「それなら藤堂先生にも相談しないとダメだろ。身体のことをちゃんと主治医に聞かんでどうする。」
「あ、そっか。」
「はぁ…ったくお前は。」
「ごめんなさい。」
藤堂「そしたら、お昼食べながら詳しくお話聞こうか。外来あと1人だから先に五条先生と行っててくれるかな?」
「はい。わかりました。」
ということで、去年の入学式の日のように、定期健診の後はお昼を食べに食堂へ。