ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第63章 苦い思い出
藤堂「正直、今のひなちゃんの身体では難しいかな。」
「そうですよね…。」
「アメリカは連れてってやりたいんだけどな。ひなの故郷だもんな。」
「ダディーとマミーと暮らしてた時の記憶はないし、トムと…五条先生との記憶もほとんど残ってないから、正直故郷って感じはないんですけど。行ってみれば小さい頃の記憶も思い出せるかなって、少し期待しちゃいました。」
藤堂「そうだよね。その気持ちはよくわかるんだけどね。今日の結果でも良くはなってきてるから、もう少し様子を見て、梅雨明けくらいに調子が良ければいいよって言ってあげられるんだけど。」
「これ今月中に決めないといけないんだな。」
「そうなんです。だから、今回はもう諦めます。これから人生長いんだし、いつか大人になったらアメリカに行ける機会だって、きっと来ると思うので…。北海道は行ってもいいですか?」
藤堂「ひなちゃんがそういう気持ちでいてくれるとうれしいよ。北海道なら大丈夫だけど、それでも4日間だし飛行機もあるから、これからしっかり体調整えていこうか。」
「はい!」