ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第65章 不安定な情緒
「ごめんごめん。寂しかったな、寝てる間にどっか行って悪かった。ごめんな。」
わたしが勝手にイライラしてるだけなのに、五条先生が謝ってぎゅってしてくれて、五条先生の匂いがして、頭を撫でてくれる手が大好きで、イライラするのにうれしい。
もう、何がどうなってるのかわかんないよ…
「ヒック…うぅ…五条せんせぇ…ヒック…ごめんなさぁい…グスン」
「今度はなんで謝るんだよ。ひな今なんで泣いてるか自分でもわかってないだろ?こういう心も頭もぐちゃぐちゃになった時は深呼吸するんだ。ほら、落ち着くぞ。」
と、五条先生はわたしを抱きしめたまま、背中をさすって頭を撫でてくれて、わたしが落ち着きを取り戻すまでに30分くらいずっとこうしてくれてた。