ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第67章 鉄剤注射
そして、1時間後。
「ひなちゃん、注射の後は具合悪くなったりしてない?」
「はい、大丈夫です。」
「よかったよかった。そしたら、ちょっと聴診させてね。」
と言われて、ボタンを外してパジャマを捲る。
「深呼吸してー…」
「スー……ハー……」
としながら、ふと疑問に思ったことが。
「藤堂先生?」
「うん?」
「どうして聴診の時、服捲るんですか?この前、学校の内科検診は捲らなくていいよって言われたんですけど…」
少し前に学校であった健康診断。
去年は採血で倒れて、宇髄先生と五条先生に介抱されたけど、今年は倒れず内科検診も普通に受診。
今回の健康診断に黒柱は呼ばれてなかったみたいで、知らない女の先生が担当だった。
椅子に座ってすぐ体操服を上げようとしたら、"捲らなくて良いよ"って下から手を入れて聴診してくれたんだけど…