ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第67章 鉄剤注射
「僕たちは音を聴くだけじゃなくて、胸の動きも見てるからだよ。ひなちゃんが呼吸する時に、胸や肋がしっかりと正しく動いてるか確認してるんだ。」
「なるほど、そうだったんですか。」
「健康診断とかは簡単に診るから、なんなら服の上からしてもいいくらいなんだけどね。ひなちゃんは呼吸器が弱いからしっかり診てるんだよ。だから、嫌かもしれないけど頑張って捲ってね。」
「はい。頑張ります…」
「あ、もしかして、いつも僕たちがわざと見てると思った?笑」
「いやっ…そ、そういうわけでは…!ただ、結構恥ずかしくって……」
「そりゃそうだよねー…。僕たちは医者だから全然気にしてないんだけど、ひなちゃんはお年頃の女の子だもんね。こんなおじさんに毎日毎日見られるの嫌だよね…」
あれ、、
どうしよう、そんなつもりはなかったけど傷つけたかな?
藤堂先生がほんの少ししょぼんとしちゃってる…。
「そんなことないです!藤堂先生をおじさんだなんて思ったことありません!藤堂先生もいつもかっこよくて、おじさまというより王子様です!」