ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第67章 鉄剤注射
藤堂「はい。ひなちゃん時間切れです。」
「えっ?」
いっぱい考えてるうちに1分たっちゃったみたい。
結局、五条先生の好きなところは答えられずじまい。
「五条先生の好きなところ、言えなかった…」
藤堂「ははっ。一生懸命考え過ぎた?」
「は、はい…」
藤堂「だよね。だからほら、もう注射終わってるよ。」
「えっ??」
と顔を祥子さんの方へ向けると、
祥子「ひなちゃん、腕痛くない?」
って、もう針を抜いてテープも貼って、止血のために押さえてくれてるところだった。
「あれ…?いつの間に…全然痛くなかった…。」
祥子「ふふっ。ひなちゃん、五条先生の好きなところ考えるのに夢中だったからよ。笑」
そ、そうか…。
わたしの気を逸らすために藤堂先生はあんなこと聞いたんだ。
「もう!藤堂先生、恥ずかしいですっ///」
藤堂「ごめんごめん。だけど、気づかないうちに注射終わったから良かったでしょ?」
「は、はい。それはそうです…ありがとうございます。」
藤堂「うん、お疲れ様。よく頑張りました。そしたら、1時間後くらいにまた来るからね。それまでゆっくり休んでて。」
「はい。」
と無事に初めての鉄剤注射が終わった。