ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第67章 鉄剤注射
祥子「ひなちゃん、さっき採血したしいつもよりゆっくり入れるね。ごめんね、早く終わりたいのにね。」
え…いつもよりゆっくりなの…?
普段からこの注射ゆっくりされるのに…
「わたし大丈夫です。気にせず早く入れてください。なんならいつもより早くても…」
祥子「ダメダメ。それはできないの。」
「え?なんで…?」
藤堂「この薬は2分以上かけてゆっくり入れないといけないから、いつもより早くはできないんだよ。」
「え?2分以上とか決まってるんですか??」
祥子「早く入れると副作用が出るからね。だから、一応2分以上ってなってて、ひなちゃんの場合はいつも3分以上かけるようにしてるのよ。」
「それでいつも長いんですか…」
祥子「ごめんね。意地悪してるわけではないのよ?笑」
「いえっ…意地悪とは思ってないんですけど…、注射も大きいし仕方ないかと思ってました。」
と言うと、
藤堂「あー、ひなちゃんに教えとこうか。」
そう言って、藤堂先生が突然どこかに行ったと思ったら、トレーを持って戻ってきて、
藤堂「ひなちゃんに注射してる鉄剤はこのフェジンっていうのだよ。」
って、注射器に入れる前の薬を見せてくれた。