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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第67章 鉄剤注射



「あれ?なんか小さい…」




見せてくれたのは赤黒い液体の入った小さな瓶のようなもの。

赤黒いと言ってもほとんど真っ黒な感じ。

それに、注射器に入ってる薬液より全然少ない。




藤堂「貧血を治す薬は実はこれだけ。これを、いつもこのブドウ糖で薄めてひなちゃんに入れてるんだよ。」




へぇ〜そうなんだ。

薬って薄めて注射したりするんだ。



って藤堂先生、丁寧に教えてくれたけどこれってもしかして…




藤堂「医者になったら貧血の患者さんはたくさん診ることになるだろうからね。この薬の名前は覚えとくといいよ。」




やっぱりだ…

やっぱり、わたしが医者になるからって教えてくれたんだ。



宇髄先生と一緒。

本当に医者になれるかなんてわからないのに、まったく先生たちは気が早い…




「わ、わかりました。ありがとうございます。」




というところで、




祥子「ひなちゃーん、終わったわよ。お疲れ様。」



「終わり?注射終わりですか?」



祥子「うん、終わったよ。」




と腕を見るとテープを貼ってくれてて、祥子さんはお片付け中。



やった…やっと終わった……!



大っ嫌いな注射に通うのは本当にしんどかった。

もうやらなくていいと思うと、一気に身体の力が抜ける。




「はぁ……終わったぁ………」




思わずそう呟くと、




藤堂「よく頑張りました。」




ぽんぽん…



って藤堂先生が優しい微笑みで頭をぽんぽんしてくれた。

それから、藤堂先生と祥子さんは処置室を離れて、わたしは血液検査の結果が出るまでベッドで待機。


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