ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第69章 お父さんの心配事
それから、またしばらくウトウトしてると、
「ただいまー。」
五条先生が帰ってきた。
「ひなぁ、大丈夫か?」
お母さんから聞いてたのか、リビングに入ってくるなり、わたしのおでこに手を乗せる五条先生。
「五条先生……お熱、出ちゃった…」
「お熱出ちゃったな。しんどいってお母さんにすぐ言ってえらかったな。」
お母さんの存在も大きいけど、五条先生の存在はやっぱり特別。
五条先生の優しい笑顔は、気が抜けるほどホッとする。
五母「悠仁、ひなちゃん少し診てあげてくれる?熱は38度ないし、大丈夫だと思うけれど。」
と言って、お母さんが五条先生に小さなメモを渡す。
「んー、7度7分…、雑炊少し食べたのか。」
お母さんは、わたしの体温や食事のことなんかを、時間と一緒に全部メモしてたみたい。
さすが、看護師免許も持つお母さん。