ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第69章 お父さんの心配事
五父「それにしても、言ってた矢先にひなちゃん熱出したなぁ。」
夕飯を食べながら親父が呟く。
五母「あら、そんな話してたの?」
五父「あぁ、つい数日前だよ。病院で悟くんたちと話してた時にね、修学旅行前に熱出すんじゃないかって。案の定だなと思ってね。笑」
「まぁ、今回はすぐ治る。明日にでも熱は下がるだろ。昼は寝てて食ってないが、朝は母さんの雑炊食べたみたいだし。いつもなら2、3口食べりゃいいとこだからな。」
五母「夜はお粥を作っておいたわよ。」
「ありがとう。起きたら食わせるよ。」
五父「そういえば、ずっとソファーで寝てるのか?ベッドへ運んでやればいいのに。」
「寂しいからソファーがいいって、ひなが言ったんだよ。母さんがいるからか、とんでもなく甘えたモードだ。」
五母「しんどい時は甘えたいものよ。わたしはひなちゃんが甘えてくれて嬉しいわ。」
「ひなは母親と過ごした時間が短過ぎたから、母さんしか母親を知らない。ある意味、母さんが本当の母親なんだよ。母さんに会って、母親の存在がどういうものか気づいたんだと思う。それで甘えたくなったんだろな。いつもこのくらい素直に甘えてくれれば楽なのに。母さんに来てもらってよかった。」
五母「まぁ。悠仁ったら改まっちゃって。」
なんて言ってるお袋の顔は、見たことないほどうれしそうだった。