ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第70章 嘘と隠し事
「36度8分か。うーん…」
え?今なんともないのにそんなにあるの?
生理来てないのに微熱気味…?
「6度8分だったら大丈夫ですよね…?熱ないし、学校行きます!」
「待て。聴診するから服捲れ。」
「な、なんで…」
「いいから。微熱でも体温が高いの久しぶりだろ?聴診しないなら学校行かせないぞ。」
服をめくればお腹も見える。
もうかなり張ってきて引っ込めるのも無理なのに、こんなお腹を見たら五条先生が気づかないはずない。
まさか、お腹張ってて苦しいのが顔に出てる?
それでしんどいかって言ってるの?
どうしようどうしよう…バレたくない…
あ、そうだ!
「じゃあ、また制服着て整えるの大変だから上からにしてください。あと、見られるの恥ずかしいので…」
「わかった。それでいいから早くボタン外せ。」
よしっ!!わたし天才!!
って、また内心ガッツポーズを決めて、五条先生に聴診してもらった。
「…ん、こっちは大丈夫そうだな。ひな本当にしんどくないのか?生理痛も平気か?」
「はい。」
「んー、ならいいか。でも薬は持って行っとくんだぞ。それから、しんどくなったら授業の途中でもすぐに帰ってこい。いいな?」
「はい。」
と、なんとか学校へ行くことに成功する。