ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第10章 眠れない夜
そしてその夜…
電気は消灯されて部屋は真っ暗。
窓から月の明かりだけが少し入るくらい。
はぁ…、夜になるとやっぱり寝れない。
夜の間は看護師さんがそーっと扉を開いて見回りに来る。
いつもはドアに背中を向けて布団をかぶって、目をつぶって寝たふりをしてる。
すると、看護師さんは寝てると思って帰っていく。
が、今日はなんだか気配が違う。
背中にすごく気配を感じる。
看護師さんじゃないのかな…?
とにかく誰かがずっとそこにいる気がする。
でも、目を開けるわけにはいかないし、それにだんだん怖くなってきた。
早くどっか行ってと願いながら息を殺した。