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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第70章 嘘と隠し事

-五条side-




「はぁ……すみません…俺のせいです……」




宇髄先生と藤堂先生からひなの報告を受けた。

学校で腹痛を起こして倒れたひなは今ICU。

子宮にかなりの分泌液が溜まって炎症も起こし、39度を超える高熱が出てる。



宇髄先生の見立てによると、ひなにはしばらく生理が来てない。

熱が出るほどの炎症が起きてることを考えると、今日どころか半年くらいは生理が来てなかっただろうって。

熱や痛みが今まで出てなかったとしたら、偶然か奇跡だと。




「今朝は確かにしんどそうでした。でも、本人は大丈夫って言うし、俺も生理のせいだと思い込んでて…。ひなの大丈夫を過信しました。」



藤堂「悠仁のせいじゃないよ。生理があったのにヘモグロビン値を疑わなかった俺が悪い。これは主治医の責任。」



宇髄「五条も藤堂も悪くない。あれだけ張ったお腹、おかしいなんてとっくに気づいてたはずだ。それをここまで隠したひなちゃんが悪い。生理だって、来たと言われたら疑う余地がないだろ。例え家族だろうが恋人だろうが、血まで見るわけじゃないんだから…」



「それはそうですが、トイレに置いてあるナプキンが減ってるのとか、生理用ショーツが洗濯カゴに入ってるのは、俺なんとなく目にしてたんです。」



藤堂「それって、嘘がバレないようにひなちゃんが計算でしてたってこと…?本当に生理が来てないならだけど。」



宇髄「生理は100%来てないぞ。じゃないとこんなことになってない。」



藤堂「ですよね…。ということは、ひなちゃんが賢くなったのか。いや、ズル賢くかな?どちらにせよ厄介だな…。あの子に嘘も隠し事も上手くなられると相当困る。」



「はぁ…、、ちょっと油断したらこれか。相変わらずあいつは…」



宇髄「呆れたもんだな。まぁ、容体が安定するまでは俺らこそ油断できないが…。今は工藤に付いててもらってるから、2人ともまた連絡する。」



『はい。よろしくお願いします。』


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