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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第71章 治療という名の天罰

-五条side-




「ゲホゲホッ……ハァハァ…、ゲホッ…ゲホッ…」 




ピピッ…




宇髄「いくつ?」



藤堂「8度2分です。」




夜はもう0時過ぎ。

治療でかなりの体力が奪われたのか、部屋に戻ってきたひなは喘息が止まらなくなった。

吸入して落ち着いて寝てたものの、数時間おきに咳き込んでは目を覚まし、熱まで上がってきてしまっている。




藤堂「ひなちゃん、お熱出てきたから点滴しようね。」



「ハァハァ…ゲホッ、熱…?……なんで、ハァハァ…もう治療しない…っ…ゲホゲホッ、頑張った…ハァハァ…」



宇髄「うん、ひなちゃん頑張ったよ。よく頑張った。だからもう治療はしないぞ。お腹は治ってるからな。ただ、喘息が酷くて熱が出ちゃったんだ。祥子に点滴してもらおうな。」




と言って、宇髄先生はひなの腕を押さえ、祥子さんがサッと針を刺す。

さすがは阿吽の呼吸で、ひなも微かにピクッとしただけだ。




「ゲホゲホッ……ハァハァ…ぅせんせ…」



藤堂「うん?ひなちゃんどうした?」



「ハァハァ……ご…ぅせんせ…」



「ん?」



藤堂「五条先生か。ひなちゃん五条先生って言った?」



「コクッ…」



「どうしたひな。俺ずっとここにいるぞ?」




先生たちがひなの処置をしてくれてる間、ベッドから少し離れてたらいなくなったとでも思ったのか、手を握って頭を撫でてやると安心したように表情を緩める。




「大丈夫だ。お腹は治ったし、ゆっくり休めば良くなるから、な。ほら、寝れそうか?身体が疲れてるからたくさん寝るぞ。」




と言いながら頭を撫でてると、数分後にはスースーと寝息を立て、朝までぐっすり眠ってくれた。


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