ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第74章 ぶどうジュース事件
すると、ダイニングテーブルにはスマホで動画を見ながら1人ご飯を食べる夏樹くんが。
「あれ、夏樹くんまだ食べてたの??」
「うん。先生たちはもうあんなだしさ、残ったのもったいないから食ってる。って、ひなの大丈夫か?五条先生めちゃくちゃ酔ってるけど。」
「き、聞いてたの!?」
「いや、聞いてなくても聞こえるだろ。愛されてんな。」
「え!そ、そうかな?//」
「なに照れてんだよ…」
「別に照れてないよ…っ!」
なんて言い、キッチンへ行くついでにテーブルの空いてるお皿でも片付けようかと思ったら、グラスに美味しそうなジュースが。
あれ、こんなジュースさっきあったっけ?
ここ五条先生の席だけど、五条先生のかな?
「夏樹くん、これ誰のグラス?」
「あぁ、それ五条先生が飲んでたやつ。」
「もう飲まないのかな?」
「知らね。でも、さっき別のお酒みんなで開けてあっち持って行ってたから、それは飲まないんじゃね?」
「そっか。」
じゃあ…、飲んじゃおう!
とジュースを飲んでみると、
…ん?
なにこれ、苦っ!!
甘いジュースを想像して飲んだのに、口の中に広がったのは渋味。
「ねぇ、夏樹くん?なんかこのジュース変な味する…」
「え?そりゃだって赤ワィn……って、ああぁっ!!」
ビクッ!!
動画を見てた夏樹くんが顔を上げたと思ったら、突然大きい声を出すもんだから思わず身体がビクッと跳ねる。
そして、リビングにいる先生たちもみんなこっちへ振り返った。