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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第76章 オープンキャンパス



夏樹「…ひなの、大丈夫か?」




あれから3時間くらい経って、今、夏樹くんとノワール医大の食堂にいる。



藤堂先生の大事なお話はやっぱり良くないことだった。

わたしは生まれつき心臓に穴があって、それがどんどん広がってしまってる。

だから、その穴を閉じる手術をしなくちゃいけないって。

昨日のことは覚えてないけど、自分で心臓がバクバクするって言って不整脈が出てたらしく、最近すぐ息切れするのも心臓のせいらしい。

明日は定期健診の後そのまま入院して、明後日詳しい検査をする。そして、夏休みの間に手術して退院までできるようにしようって。



そんな話を先生たちは昨日の夜にしてたのに、当のわたしが身体を休めるどころか意気揚々とオープンキャンパスに行こうとしてた。

しかも、そのことを先生たちは誰も知らなかったから、どういうことだってなったみたい。



でも、オープンキャンパスに行くことは夏休みの宿題でもあるし、自分が行く大学をどうしても見ておきたいってお願いしたら、藤堂先生と工藤先生にも聴診されて、いくつか注意事項を伝えられて、最終的には行ってきてもいいよって。

それで夏樹くんと2人で来て、一通りキャンパスを見て回って、遅めのランチをしてるところ。


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