ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第76章 オープンキャンパス
「五条先生、藤堂先生…」
「ん?」
藤堂「どうしたの?」
「やっぱりわたし…、というか本当は。ノワール医大に行きたいです。」
「あぁ。もちろん行ったらいい。ひななら入れる。」
「でも、もし失敗したらどうしよう。手術、麻酔から目が覚めずに死んじゃうかも…」
藤堂「ひなちゃん、そんなこと言わないの。」
「馬鹿か。失敗するわけないだろ。」
「わたしが馬鹿はその通りだけど、失敗はするかもしれないじゃん…」
「あのなぁ。ひなの心臓は工藤先生が治してくれるんだ。工藤先生が失敗すると思うか?」
「そうじゃないけど…」
「いいか?工藤先生は絶対失敗しない。というか、俺たちは失敗したことない。」
…っ。
な、なんか突然自信過剰な発言…
「そんな自信満々で言われても。」
「自信じゃなくで事実だ。そんなこと言って覚えとけよ?医者になったら、俺や先生たちの執刀記録見てみろ。ビビるぞ。」
うっ…
そのビビるぞって言ってる目がもうすでにビビるんだけど…
「わ、わかりました。先生たちのこと信じますっ。」
と、メロンパンの最後のひと口を放り込んだ。