ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第77章 カテーテル検査
「いえ。わたしは夜すぐ寝ちゃったので、全然大丈夫でした。」
「そう?それならよかったわ。今回の入院の間もわたしがひなちゃんの担当だから、何かあったらすぐに言ってね。」
「はい。ありがとうございます。」
「それと…はい、これ。今日ご飯が出るのは夜からだから、五条先生がひなちゃんにって。」
と渡されたのは、五条先生が作ってくれたおにぎり。
「あれ?五条先生、おにぎりなんていつの間に…」
今朝は五条先生と一緒に車で病院へ来た。
正面玄関で降ろしてもらった後、駐車場へ車を止めに行ったんだと思ってたけど、もしかして一度帰って作ってくれたのかな?
「五条先生、本当にひなちゃんのこと大切なのね。愛が溢れてるわ。」
「えっ//」
「こうして、おにぎり握って差し入れしてくれるのよ?彼女のためにここまでまめに動ける男性なんて、そうそういないじゃない。」
「そうなんですかね?五条先生の愛はもちろんすごく感じますけど、五条先生がお医者さんだからここまでしてくれるのかなって。というより、そもそもわたしは五条先生しか知らないから…他の男の人がどうかっていうのはあまりわかんないです。」
「確かにそうね。五条先生や黒柱はその辺の男とはレベルが違うから…って、五条先生しか知らないなんて、ひなちゃんかわいいこと言うわね。それ、五条先生に言ってあげたら喜ぶと思うわよ?」
「え?どうして?」
「男の人ってそういうの好きだから。」
そうなんだ。
って、あんまりよくわからんないけど、まぁいいっか。
「おにぎり、持って来てくれてありがとうございます。」
「いいえ。そしたらわたしは行くね。あとで工藤先生が来てくれるから、食べてゆっくりしててね。」
「はい。」