ウソつき恋愛
第1章 再会の電車
*****サチコ視点*****
中2の冬休みに引っ越してきて、中3になったけど、相変わらず友だちが出来なかった。
同じクラスには、私なんか足元にも及ばないカースト上位の女子たちがひしめいていた。
私は、寂しくボッチの中学生活を送っていた。
でも、そんな中、一人の男子が明らかに私を見ていることには気づいていた。
同じクラスのその彼の名は、マサヤくんといった。
マサヤくんの視線は、熱烈だった。すごかった。私を見つけると真っ先に見てきて、私の顔や身体をじろじろと見ていた。
マサヤくんは、正直、私のタイプじゃなかった。私は、イケメン好きで、スポーツマン好きで、頭のいいひとが好きだったから。
でも、ボッチだった私は、マサヤくんに見つめられるのがとてもうれしかった。
ただ、思春期の私。
マサヤくんと親しくなりたいなあとは思ったが、行動に出せなかった。マサヤくんも同じだったんだろう。
私とマサヤくんは、ついに声を交わすこともなく、中学生活を終えた。
高校生になった。
マサヤくんのことは、日々の忙しさで忘れていた。
そして6月20日、その日は授業がとつぜん午前で打ち切られ、私は学校の食堂で軽く食事を済ませてから、帰りの電車に乗った。
快速停車駅に電車が着いた時、ドアから入ってきた人影を見て
《あッ》
と気づいた。
マサヤくんだった。
私は、マサヤくんを目で追っていた。中学時代、私のことを恐らく好きだった男子。ボッチだった私にとっては、うれしい思い出だ。
マサヤくんは、私に気づくとあっという間に前に立ってきた。彼の積極的なようすに、私はちょっとビックリした。マサヤくんのすごい視線に、私はなんだかカラダが熱くなって、気がついた時は
「一緒に降りよ?」
と言っていた。
そして公園で、マサヤくんがとうとう告白してきた。
私は、なんだかカラダに熱いものが流れるのを感じた。高校生になってからも、女子の友人はできたが、男子の友人はできていなかった。人生初の告られだった。
「私も、小村くんが好き!」
私は衝動的に答え、その答えに自分でひどく驚いた。
《え?なんで私、こんなこと、言ってるの?彼のこと、好きでも何でもないのに…》
マサヤくんが酷く疑い深そうに私を見た。
私は思わず
「小村くんが好きなの!好き!好き!」
とさらに言ってしまっていた。
中2の冬休みに引っ越してきて、中3になったけど、相変わらず友だちが出来なかった。
同じクラスには、私なんか足元にも及ばないカースト上位の女子たちがひしめいていた。
私は、寂しくボッチの中学生活を送っていた。
でも、そんな中、一人の男子が明らかに私を見ていることには気づいていた。
同じクラスのその彼の名は、マサヤくんといった。
マサヤくんの視線は、熱烈だった。すごかった。私を見つけると真っ先に見てきて、私の顔や身体をじろじろと見ていた。
マサヤくんは、正直、私のタイプじゃなかった。私は、イケメン好きで、スポーツマン好きで、頭のいいひとが好きだったから。
でも、ボッチだった私は、マサヤくんに見つめられるのがとてもうれしかった。
ただ、思春期の私。
マサヤくんと親しくなりたいなあとは思ったが、行動に出せなかった。マサヤくんも同じだったんだろう。
私とマサヤくんは、ついに声を交わすこともなく、中学生活を終えた。
高校生になった。
マサヤくんのことは、日々の忙しさで忘れていた。
そして6月20日、その日は授業がとつぜん午前で打ち切られ、私は学校の食堂で軽く食事を済ませてから、帰りの電車に乗った。
快速停車駅に電車が着いた時、ドアから入ってきた人影を見て
《あッ》
と気づいた。
マサヤくんだった。
私は、マサヤくんを目で追っていた。中学時代、私のことを恐らく好きだった男子。ボッチだった私にとっては、うれしい思い出だ。
マサヤくんは、私に気づくとあっという間に前に立ってきた。彼の積極的なようすに、私はちょっとビックリした。マサヤくんのすごい視線に、私はなんだかカラダが熱くなって、気がついた時は
「一緒に降りよ?」
と言っていた。
そして公園で、マサヤくんがとうとう告白してきた。
私は、なんだかカラダに熱いものが流れるのを感じた。高校生になってからも、女子の友人はできたが、男子の友人はできていなかった。人生初の告られだった。
「私も、小村くんが好き!」
私は衝動的に答え、その答えに自分でひどく驚いた。
《え?なんで私、こんなこと、言ってるの?彼のこと、好きでも何でもないのに…》
マサヤくんが酷く疑い深そうに私を見た。
私は思わず
「小村くんが好きなの!好き!好き!」
とさらに言ってしまっていた。