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先生、出ちゃうよ

第1章 始まりは学校で、、

白戸由奈。15歳。中学3年生。
昨日から私の学校生活、いや、人生は大きく変わってしまった。





私の母親は世界的大女優、白戸麻華。
来月から一年近くハリウッドで映画の撮影があるらしい。
そのため、最近は打ち合わせや何やらで毎日バタバタしている。



「由奈ー!ママ、今日も朝から打ち合わせだから!お金置いとくから好きなもの食べなさい!遅刻しないでよ!」

眠い目をこすり時計を見ると7:30。
やばっ!急がないと!
急いで顔を洗い、髪をとかして、制服を着て、テーブルの上を見るといつも通り一万円札が一枚置いてあった。
一万円も使い切れないのになぁ、、、
なんて思いながら制服のポケットに突っ込む。
朝ごはんも食べずに家を飛び出した。


家を出るときスニーカーの靴紐が切れた。

なんか、嫌な予感、、、。

他のスニーカーに履き替え急いで家を出る。
学校に着く頃には靴紐のことなんて忘れてしまっていた。

学校につくと、親友の乃亜が

「ね!昨日、由奈のママ、しゃべった007でてたね!相変わらず美人だねー!」

と声をかけてくる。

そうなんだ。私はママが、出ているTV番組をほとんど見ない。だから友達の方がくわしい。



お昼休み、お弁当を食べながら、乃亜が、昨日買ったというグロスを自慢してきた。
正直よくわからない。

乃亜が大好きな長谷部くんが昨日、
「女子のリップってなんか萌えるよな。」
って言ってたらしい。

乃亜がすごく嬉しそうだったから

「えー!めっちゃかわいい!いいなー!どこで買ったの?」

といかにも興味津々ですという顔をする。

乃亜も私の反応に気を良くして話が弾む。

キーンコーンカーンコーン!
キーンコーンカーンコーン!

予鈴が鳴った。

あーあ。休み時間のうちにトイレ、行っときたかったのに。

まっ。次の時間でいっか。

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