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ママ、愛してる

第7章 エピローグ

6月某日。


ウェディングドレス姿の母の腕をとり、

教会のバージンロードを僕は歩いていた。


「二度目なのにバージンロードなんて」

と、嫌がる母を、由香が説得して、

何とかこの日を迎えたのである。



聖壇の前で母を待つ磯田さんに

「お願いします」

と、僕は心から頭を下げた。

「必ず一生幸せにします」
磯田さんが答えた。

誓いの言葉のあと指輪の交換が終わり、

ステンドグラスから差し込む陽光の中で、

ベールを上げ誓いのキスをする母は、

今までのどんなときよりも綺麗だった。



ー 了 ー

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