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変態ですけど、何か?

第11章 淳也

「里帆さん、今日は私をいじめて下さい」

あたしは、蔑むような目付きをして、足元の淳子を見下ろし、缶ビールをあおった。

もともとお酒に強くないあたしは、
それだけで頭がほわっとしてくる。

「いいよ。でも、『里帆さん』は、ないんじゃないの」

淳子の設定した世界に、あたしは入り込んでいく。
やっぱり、思った通り。
淳子って、マゾなんだね?

「すみません、里帆様」
淳子が土下座した。

床に擦り付けた頭に、あたしは靴のままの足をのせた。

「どうして欲しいの?」

あたしは、淳子のマゾの度合いを確かめるために、質問してみる。

ポーズだけで、シチュエーションで興奮するマゾなのか、
それとも、本当に折檻されたいマゾなのか。

「里帆様のおっしゃることは、どんなことでも」

「じゃあ、あたしの靴を舐めて。
外を歩いたら、汚れちゃったわ」

あたしは脚を組んで、淳子の前に差し出した。

淳子は、靴を捧げ持つようにして、舐めていく。
靴の表、裏を舐め、ピンヒールをしゃぶる。

「美味しい?」
あたしが、尋ねる。

「美味しいです。里帆様。もう片方もキレイにさせてください」

両方を舐め終わると、淳子がゴクリと喉を鳴らした。

「靴が終わったら、次は?」

「はい、里帆様」
淳子はあたしの靴を脱がせて、足の指をしゃぶった。

懸命に指の間までしゃぶる淳子の目が、トロンとしてきた。

土踏まずの辺りを舐めにかかる淳子の顔を、あたしは思い切り蹴飛ばしてみた。

突然の蹴りに、淳子は不様な格好で、後ろにひっくり返り、スカートの中が丸見えになった。


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