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変態ですけど、何か?

第12章 再会と出会い

CDをセットして、靖子が振り向く。
あたしは慌てて、靖子から目をそらした。

靖子は、笑みを浮かべて言う。
「里帆、私ちょっと着替えてきて良いかな?
ワンピースは、堅苦しくて」

「は、はい。自宅でワンピースは、ちょっと窮屈ですよね」

あたしはちょっとどぎまぎしながら答えた。

「ごめんね。すぐだから」

そう言って、靖子はソファーの後ろの寝室に消えた。

『あたしの気持ち、バレちゃったかな?』

思いながら、靖子のコーヒーカップを見つめる。

口紅の跡が、あたしの心をさらにざわつかせる。

この口紅、舐めてみたい。

ううん。
この口紅を塗った唇に、キスしたい。

「お待たせ」

背後からいきなり声を掛けられて、あたしは飛び上がりそうになった。

「うふっ!どうしたの?そんなに驚いて?」

「い、いえ、何でもありません。
音楽に没頭してたから、ちょっと驚いてしまって・・・」

驚くあたしに、靖子は手に持っていた服を差し出した。
靖子は、膝丈のロングTシャツを、ラフに来ている。
ブラは外したみたいで、豊かなバストがTシャツの中で揺れて、わずかに乳首の突起がわかる。

「里帆も着替えたら?スカートシワになるし、今日は泊まって行くでしょう?」

お泊まりの話しなんて一言もしていないのに、
靖子は当たり前のように言った。

「え、ええ。でも、大丈夫なんですか?」

「もちろんよ。どうせ、一人暮らしだし、明日は私もお休みだし。
里帆が嫌じゃなければ、泊まっていって」

「はい。それじゃ、お言葉に甘えて」

「もちろん、まだまだいろんな話をしたいし。隣の寝室で着替えたらいいわ」
あたしは、靖子の手から服を受けとると、寝室に入った。

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