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誓いのガーランド

第5章 繋がる輪 4

ビンゴだ……。

驚きのあまり、開いた口が塞がらない。
その顔のまま一瞬だけ固まる。

すぐに、事実確認をしなくてはと思い立ち、弾かれたように、今度は慌ただしくスマホを探した。

「ケータイ、ケータイ……」

スマホを手に取ると、漫画の作者キャラクターの写真を撮る。
花実はもう数ヶ月くらい動いていない、同期のグループLINEから、角村楓の名前を探した。
興奮で手が震えるのを抑えられなかった。

偶然描いたにしては、そっくりな猫を見て、角村も『ガーランド』を知っていると確信していた。


もしかしたら、彼も『ガーランド』のファンなのかもしれない。


そう、考える一方で、戸惑いもあった。

……でも、ティーンズラブの漫画の話を、同期の男の子にしてもいいものなのか……。
『ガーランド』が好きだったとしても、結構、デリケートな問題だったら、どうするよ……。



角村のLINEを探す手が止まる。





それに。




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