不倫研究サークル
第16章 卒業
「分かったよ、じゃあ、内緒のままにしとく。
でも、ワタシが圭をフることに、変更はないからね。 圭は二百一人目、ワタシにフラれる男」
「はあ~、これでまた、『彼女いない歴』が始まるよ……、トホホ……」
今更ながら、逃した魚は大きいと痛感する。惜しいと思う程、陽菜は超絶美少女だ。
それにしても、小梢、美栞、愛莉に続き陽菜までが僕の元を去るとは、僕はこの先、彼女もできなければ結婚もできないのではないかと心配になってしまう。
「大丈夫じゃない?」
「なにが?」
「案外、直ぐに新しいカノジョができるかもよ~
素直になれば……だけど 笑」
「気休めとして受け取っておくよ 笑」
「ねえ、最後に、ママに会ってくれる? ワタシを家まで送っていって」
佳那にも大変な世話になっている。僕は陽菜を送るついでに佳那にお別れを告げようと思った。
◆
「あら~、圭君。いらっしゃい」
佳那は、いつものように明るい笑顔で僕を迎えてくれた。
「来週、東京を離れるので、ご挨拶に伺いました」
「あ、圭。 ワタシやる事があるから、ここでお別れね。
見送りには行かないから、ここで『さよなら』、元気でね」
そう言って、陽菜は自分の部屋へ消えていった。
あまりにもそっけない態度に、佳那も僕もポカンと口を開けてしまう。
おそらく、佳那のために僕との時間を作ってくれたのだろう。陽菜は人に気配りができる子だ。
「佳那さん……、その、いっぱいお世話になったのに、勝手な事ばかりお願いして済みませんでした」
「良いのよ、圭君には陽菜ちゃんの方がお似合いだもの」
「それが……、フられちゃいました 笑」
「まあ、どうして?」
「遠距離恋愛はイヤだそうです」
「じゃあ、わたしが松江まで追っかけちゃおうかしら 笑」
佳那は自分の冗談に笑ったが、直ぐに真顔になり、顔を近づけてきた。
なんども交わした口づけを、久しぶりに交わす。
「圭君……、元気でね」
「はい、佳那さんも」
別れのキスは、これで何度目だろう……?
でも、ワタシが圭をフることに、変更はないからね。 圭は二百一人目、ワタシにフラれる男」
「はあ~、これでまた、『彼女いない歴』が始まるよ……、トホホ……」
今更ながら、逃した魚は大きいと痛感する。惜しいと思う程、陽菜は超絶美少女だ。
それにしても、小梢、美栞、愛莉に続き陽菜までが僕の元を去るとは、僕はこの先、彼女もできなければ結婚もできないのではないかと心配になってしまう。
「大丈夫じゃない?」
「なにが?」
「案外、直ぐに新しいカノジョができるかもよ~
素直になれば……だけど 笑」
「気休めとして受け取っておくよ 笑」
「ねえ、最後に、ママに会ってくれる? ワタシを家まで送っていって」
佳那にも大変な世話になっている。僕は陽菜を送るついでに佳那にお別れを告げようと思った。
◆
「あら~、圭君。いらっしゃい」
佳那は、いつものように明るい笑顔で僕を迎えてくれた。
「来週、東京を離れるので、ご挨拶に伺いました」
「あ、圭。 ワタシやる事があるから、ここでお別れね。
見送りには行かないから、ここで『さよなら』、元気でね」
そう言って、陽菜は自分の部屋へ消えていった。
あまりにもそっけない態度に、佳那も僕もポカンと口を開けてしまう。
おそらく、佳那のために僕との時間を作ってくれたのだろう。陽菜は人に気配りができる子だ。
「佳那さん……、その、いっぱいお世話になったのに、勝手な事ばかりお願いして済みませんでした」
「良いのよ、圭君には陽菜ちゃんの方がお似合いだもの」
「それが……、フられちゃいました 笑」
「まあ、どうして?」
「遠距離恋愛はイヤだそうです」
「じゃあ、わたしが松江まで追っかけちゃおうかしら 笑」
佳那は自分の冗談に笑ったが、直ぐに真顔になり、顔を近づけてきた。
なんども交わした口づけを、久しぶりに交わす。
「圭君……、元気でね」
「はい、佳那さんも」
別れのキスは、これで何度目だろう……?