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不倫研究サークル

第1章 謎の美少女と怪しいサークル

「え……と……、なぜ僕なんです?」

「その……、わたし、すごい田舎から上京してきたばかりで、こっちに友達もいないし」

小梢は、心細そうな表情をしていた。それにしても、ふっくらとした形の良い唇だ。全ての造形が"美"そのものと言っても過言ではない。

「それに人見知りで、他の人と上手く話せないんです」

「え……と、僕と話してますが?」


「あの……、言いにくいのですが、森岡さんの雰囲気が田舎の友達と似ていて、つい……」
申し訳なさそうに上目遣いをする小梢。おそらく、男だったら誰でもこの表情だけで胸を撃ち抜かれるだろう。


 そのくらいカワイイ。


ここで僕は、ある事に気づく。女の子とまともに話したことのない僕が、小梢のような美少女となんとなく会話ができている。


「でも、僕と一緒に居ても先輩たちは話しかけてくると思いますよ」

「そうですよね……、やっぱり、わたし今日は帰ります」

「え、帰っちゃうんですか? サークルは?」

「え……と、今日は見学のつもりだったし、目的も果たせたから大丈夫です。すみません、お邪魔しちゃって」

「あ、だったら、僕が出口まで送りますよ、もし先輩に話しかけられたら、僕が対応します」
せっかく美少女と話せたのに勿体ない。僕はもう少し小梢と一緒に居たい気分だった。

「良いんですか? じゃあ、お言葉に甘えて」

僕たちは、会場を後にすることにした。




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