不倫研究サークル
第6章 一触即発
「ワタシ、今日は機嫌わるいんだから、これ以上、怒らせないで!」
今日も、いつものように勉強前にキスをせがまれたのだが、小梢とのことがあり、とてもその気になれず断っていた。
だから、陽菜はすこぶる機嫌悪いのだ。
「ねえ、カノジョとデートで何かあったの?」
「『なにか』って?」
「フラれたとか 笑」
(くっ! 相変わらず鋭い!)
「な、何を言ってるんだ! そんな事ある訳ないだろ」
「ふ~~ん」
陽菜は目を細めて、アヤシイと言った表情になる。
「まあ、邪魔者がいなくなれば、わたしが圭をいただいちゃうからラッキーなんだけどね」
無駄話をしてしまったが、今は陽菜の勉強に集中しなければならない。なんとか機嫌を取って机に向かわせないと。
と、考えて、ある事を思い出した。
「そうだ、陽菜。明後日だけど空いてるか?」
「え? なに? なに?」
明後日はGW最終日だ。そこで陽菜とデートしようと思い立った。
「もしかして、デートしてくれるの?」
「ああ、約束したからな」
だが、小梢とのデートで散財した僕に軍資金は残されていない。
費用が掛からず、そして陽菜を連れ歩いても違和感を持たれない場所がある事を、僕は思い出したのだ。
「嬉しい~」
陽菜は立ち上がると抱きついてきた。少女の青い匂いが鼻をつく。
「お、落ちつけ、陽菜」
「だって、嬉しいんだもの」
陽菜は、僕の胸に顔をこすりつけて喜んだ。
「で、何処に連れて行ってくれるの?」
「うん、僕の通う大学、長谷田だ」
「へ?」
今日も、いつものように勉強前にキスをせがまれたのだが、小梢とのことがあり、とてもその気になれず断っていた。
だから、陽菜はすこぶる機嫌悪いのだ。
「ねえ、カノジョとデートで何かあったの?」
「『なにか』って?」
「フラれたとか 笑」
(くっ! 相変わらず鋭い!)
「な、何を言ってるんだ! そんな事ある訳ないだろ」
「ふ~~ん」
陽菜は目を細めて、アヤシイと言った表情になる。
「まあ、邪魔者がいなくなれば、わたしが圭をいただいちゃうからラッキーなんだけどね」
無駄話をしてしまったが、今は陽菜の勉強に集中しなければならない。なんとか機嫌を取って机に向かわせないと。
と、考えて、ある事を思い出した。
「そうだ、陽菜。明後日だけど空いてるか?」
「え? なに? なに?」
明後日はGW最終日だ。そこで陽菜とデートしようと思い立った。
「もしかして、デートしてくれるの?」
「ああ、約束したからな」
だが、小梢とのデートで散財した僕に軍資金は残されていない。
費用が掛からず、そして陽菜を連れ歩いても違和感を持たれない場所がある事を、僕は思い出したのだ。
「嬉しい~」
陽菜は立ち上がると抱きついてきた。少女の青い匂いが鼻をつく。
「お、落ちつけ、陽菜」
「だって、嬉しいんだもの」
陽菜は、僕の胸に顔をこすりつけて喜んだ。
「で、何処に連れて行ってくれるの?」
「うん、僕の通う大学、長谷田だ」
「へ?」