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不倫研究サークル

第7章 小梢の過去

小梢が好きだ。

気持ちが高まり、僕は深く舌を侵入させる。小梢もそれに応えて舌を絡めてきた。

こんなにも人が愛おしいと感じるなんて……。

僕は小梢の背中に手を回し、ギュッと抱きしめた。

小梢も、僕にしがみつくように身体を密着させる。

(もっと、もっと、もっと、近くなりたい)

唇を離すと、僕は小梢の頭を抱きしめ、頬ずりして思いの丈を言葉にする。

「小梢が好きだ。好きだ」

「圭君……、わたしも、好き」

一瞬離れて、また唇を合わせて舌を絡めた。

キスだけで気持ちがどんどん高まっていくのが分かった。

「圭君、わたし、もう準備できてるみたい。 ほら」

小梢が僕の手をとり導く。その先が十分に潤っているのが確認できた。

「うん、ちょっと待ってて」

僕はこっそり枕の下に忍ばせていた小さな袋を取り出して、僕の準備をする。

事前に練習はしていたので、それほど苦労することなく準備は整った。

場所は、菜美恵に教えてもらっている。先ほど小梢にも導いてもらっているので、そこを的確に狙う。


「圭君、わたし2回目だけど、ずいぶん久しぶりなの。だから、ゆっくりきて」

「うん、分かった」

僕は、ゆっくりと前進する。

「あっ」

すると、小梢は小さく声を漏らした。

僕の童貞卒業の瞬間だった。

「ぜ、全部入った?」

小梢が、かすれた声で確認する。

「うん、入ったよ。凄い。温かい」

「わたしも、圭君の温もりを感じる」

じっとしていても下半身に快感が押し寄せてくるのが分かった。

「ゆっくり動いてね」

「うん……」

僕は、ゆっくりと腰を動かした。その度に、快感が脳天を突き抜ける。

小梢も、その動きに合わせて声を漏らす。

ベッドがきしむ音と、小梢の喘ぎ声が部屋に響き……

やがて、僕の「くううーー」という呻きと共に、静寂が戻った。


僕も小梢も、お互いに抱き合ったまま荒くなった息を整える。


そして、まだ繋がったまま、唇を合わせた。




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