テキストサイズ

悪魔から愛されて

第21章 新たに動き出す




…健斗が結婚する…


…わかっていたこと…


…自分が望んだこと…




…なのに…

…なのに…



私は急いでシャワーに飛び込んだ…



いくらシャワーで流しても、涙は止まらない…

楽しかった思い出が、ぐるぐる頭の中を回った…




しばらくシャワーを頭から浴びていると…

私を後ろから抱きしめる腕…

「け…圭吾…濡れちゃうよ…服が…濡れるよ…」
「…構わないよ…恵美…」


私は思わず、龍崎さんの胸に顔を埋めて泣き崩れた…

そんな私に何も言わず、ずっと抱きしめてくれる…

優しい手が私の頭を撫でてくれる…




どのくらい時間が経ったのだろう…

私はベットの中で龍崎さんの腕の中にいた…

圭吾は眠っているようだ…

私は小声で囁いた…
「圭吾…ごめんね…もう大丈夫だから…ありがとう…」

すると、寝ていると思っていた龍崎さんの腕が動いた。
私の肩を優しく抱きしめてくれる…


「…圭吾…」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ