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悪魔から愛されて

第14章 嫌な予感

私は健斗の話を聞いて、じっとしていることが出来なかった。


「…悪魔って…龍崎さん…」


急いで家を飛び出し、気づけばタクシーに乗っていた。


龍崎さん…助けてくれたの…


私は龍崎さんのマンションのドアの前に立っていた。


“ピンポーン”


暫くすると、ドアが静かに開けられた…

「…鈴木さん…朝からどうした…」
「…あの…健斗が…」
「その事か…中に入りなさい…」


その時だった、昨日から一睡もせず、水すら飲んでいない…
目の前が真っ暗になり、その場に崩れるように倒れたようだ…


「鈴木さん、…恵美…恵美…」

「遠くで龍崎さんの声が聞こえる…」


どれくらい時間が経ったのだろう…
気がつくと、ベットに寝ているようだった…

すると…横から声が聞こえてきた…
「気づいたか…大丈夫か…?」

起き上がろうとするが、体が震えて起き上がれない…

龍崎さんは私を起こすように、抱き抱えた…

「水でも飲めるか…」

龍崎さんはグラスのコップから自分の口に水を含み…
私に口づけをするように、水を私に注ぎ込む…


…美味しい…


「…恵美…もっと飲むか…?」

その時、やっと自分の状況に気がつき、心臓が激しく鳴り出した。

「あ…あの…今…く…口移し…しましたよね…」

「…うん。何か問題でも…?」

そう言うと、もう一度水を口に含み…
私を抱き寄せ口の中に注ぎ込む…

飲みきれない水が顎に流れる…
その水を優しく親指で拭い、ゆっくり舐める…

その仕草が、ぞくっとするほど色っぽい…

私は顔が熱く真っ赤になっているのが分かる…

「あ…あの…」
その時、言葉が龍崎さんの唇で塞がれた…

ゆっくりと味わうような口づけ…
自然と舌が絡み合う…
深い…深い…口づけ…

私の口の中が敏感になっている…
すごく…気持ちいい…
口づけがこんなに感じるなんて…

体の深いところが熱くなる…

「…恵美…このまま奪ってしまいたい…でも…まだできない…お前の心はまだ…」

龍崎さんは突然唇を離した。

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