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悪魔から愛されて

第18章 愛している人

「龍崎さん…抱いてください…」

「…恵美…後悔するぞ…」




その時、龍崎さんの姿が変わった…

いつも夢に現れる、美しい悪魔の姿だ…

背中には大きな黒く輝く羽が付いている…




酔いがまわっているのかも知れない…



いや…違う…



「…恵美…俺が恐くないのか…」
「あなたの姿は…いつも夢で見ていました…私に口づけて…消えてしまうの…」

龍崎さんは優しく私に手を差し伸べる。


「…おいで…恵美…」


私はその手に引き寄せられるように、両手で掴む…

そのまま引き寄せられるように、龍崎さんの胸に抱きしめられた…


「龍崎…さ…ん…」

「…今は…圭吾だ…」

「…け…圭吾…さん…」

「…そうだ…圭吾だ…」





私の中のリリスが目覚めた…

ルシファー…

あなたを愛している…ずっと前から…

生まれる前から…あなただけを…





リリス…

ずっと探していた…

お前だけを…愛している…


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