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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第7章 隠しきれないもの

「咲ちゃん、頑張ったね……明後日の分は、なくてもいいかも。綺麗になった」

春斗はそれを聞いて、ほっとしていた。
やはり、つらそうにする咲を見ていることは、春斗自身もしんどいようだった。

「ただね、生理来る度にこれはちょっときついと思うから、低用量ピルと経血がサラサラになる薬、出しておこうかな」

機械をしまいながら、早乙女先生はテキパキと説明する。

「後は毎月、生理が来る前日に、自然と経血が排出できるように、膣の中を潤しておくのは、家でやって欲しいかな。咲ちゃんが1人でできるように教えるでもいいし。あんた達が面倒見てやってもいいし」

また酷な話だ……。
咲がきっと嫌がる。まだ先の話だが、手に取るように想像できる。
ほっとしていた春斗の表情も曇った。きっと同じことを考えている。

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