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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第7章 隠しきれないもの

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その夜は、早めに布団に入った。

咲は、病院で目が覚めてからも、ぼんやりとしていて、家に帰って来てからもずっと寝ていた。
春斗がかろうじてご飯を食べさせて、薬を飲ませる。咲自身にも、相当つらい治療になっていたことに、嫌でも気づかされた。

春斗は、そんな咲を心配そうに見つめる。
いつもは見せない、不安な表情をしていた。

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