無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

来たる2月13日、私は学校が終わるとダッシュで帰ってきて、ただいまキッチンにいます。



敬人にはトリュフ、中村くんにはカップケーキで決まった。



ののかの家でも練習したし、バッチリできるはず！(カップケーキはパパとママにって誤魔化した)




今日は敬人はバイトで遅いことも聞いたし、バレる心配はなし。



チョコを湯煎で溶かしながら、ありがとうの気持ちを込めていく。




「えーと、チョコを冷蔵庫で固めて丸める。 その間にカップケーキも作ろうかな」




粉をふるって、砂糖を入れて、溶かしたチョコを混ぜる。




「最後に溶けないチョコチップを乗せて、オーブンで焼く」



予熱したオーブンに入れて、敬人のトリュフの続きを作ることにした。




スプーンで1口大にすくって丸める。アラザンを乗せるとカラフルになってすごく美味しそう。




「敬人、喜んでくれるかな」




そんなことを考えていると、オーブンから甘い匂いがしてきて、カップケーキも順調に焼けていることがわかる。




トリュフはラップを敷いたギフトボックスに綺麗に並べて冷蔵庫に入れておく。



ピーピー



オーブンから焼き上がりの知らせが鳴ったので、火傷しないようにそっと取り出す。




「うん！ 美味しそうに焼けてる」



1つは味見で今食べちゃおう。



「熱っつい！ でも美味しい！ これなら大丈夫だね」




カップケーキは冷めたら、透明の袋にいれて口をリボンで結んだ。



2人とも喜んでくれたらいいな。明日が楽しみ。