テキストサイズ

となりのにぃに

第17章 バレンタインは誰のもの?

「中村くん、地域の中学行くんじゃないの?」



思わず避けられているにも関わらず、中村くん(その友達数人)の話に割って入った。




「そうなんだよー。俺らも今初めて聞いてさ。びっくりだよな?」



答えてくれたのは友達で、中村くんは何も言わなかった。





「…そっか。寂しくなるね。合格おめでとう」




一応笑ってみせたけど顔は見てくれず、一言「…あぁ」と言ってくれただけだった。




「ま、学校違っても俺ら友達だもんな! なあ? 長谷川?」



友達は空気を読んでか読まずか、そう私に言ったけど、私はただ泣きそうな気持ちを抑えて微笑むことしかできなかったの…




ごめんね、本当に…









そしてこの日、提出していた版画が返却された 。



友達3人、そして急遽追加した中村くんの作品名「6年生の友達」


タイトル通りにはなれなかったけど、私の中では中村くんは6年生でできた大切な友達なんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ