
となりのにぃに
第17章 バレンタインは誰のもの?
ランドセルに突っこんで潰れたカップケーキを1口食べた。
「…おいしい」
チョコは甘くて涙の味で少ししょっぱかった。
結局ママには何も言っていない。夕食のとき、敬人は私をチラチラ見て気にしていたけど、私を気遣って黙っていてくれた。
そして部屋で中村くんに私が今持っている1番可愛いメモ用紙で手紙を書いたの。
「中村くんへ
昨日は怒らせてしまってごめんね。告白してくれたこと、嬉しかったからお礼のつもりでバレンタインのチョコを渡そうと思いました。
本当にありがとう。 長谷川 みりか」
次の日、誰よりも早く登校して中村くんの机にメモを入れておいた。
私がトイレに行っている間に来ていたみたいで、メモを読んでくれたのかわからなかった。
そして、声をかけてくれることもなかった。
あの日から、一言も話していない。挨拶をしても俯いて足早に行ってしまう。
「中村、合格おめでとうな!」
「すげーな、お前」
合格? なんの話だろう…
「お前が中学受験してるなんて知らなかったわー」
中学受験? 同じ中学に行くんじゃないの…?
「…おいしい」
チョコは甘くて涙の味で少ししょっぱかった。
結局ママには何も言っていない。夕食のとき、敬人は私をチラチラ見て気にしていたけど、私を気遣って黙っていてくれた。
そして部屋で中村くんに私が今持っている1番可愛いメモ用紙で手紙を書いたの。
「中村くんへ
昨日は怒らせてしまってごめんね。告白してくれたこと、嬉しかったからお礼のつもりでバレンタインのチョコを渡そうと思いました。
本当にありがとう。 長谷川 みりか」
次の日、誰よりも早く登校して中村くんの机にメモを入れておいた。
私がトイレに行っている間に来ていたみたいで、メモを読んでくれたのかわからなかった。
そして、声をかけてくれることもなかった。
あの日から、一言も話していない。挨拶をしても俯いて足早に行ってしまう。
「中村、合格おめでとうな!」
「すげーな、お前」
合格? なんの話だろう…
「お前が中学受験してるなんて知らなかったわー」
中学受験? 同じ中学に行くんじゃないの…?
