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となりのにぃに

第3章 変な気持ち

嫌だ… にぃにに会わせたくない…

この時、にぃにに対する独占欲を初めて自覚した。



「みりかちゃん? どうしたの?」



ボーっとしてた私に心配そうに声をかけてきた。



「ううん、何でもない。ごめんね」




ごめんね、本当に…





初めて自覚した独占欲と、モヤモヤした気持ちを抱えて、帰宅した。



「…ただいま」


「おかえりー」



リビングからは明るい母の声が聞こえてくる。



「あら? 何かあったの?」



私の顔を見た母が、心配そうに聞いた。


その瞬間、涙がポロポロ零れた。



「どうしたの? 学校で何かあった?」



上手く説明できない私は、無言で首を振った。




「と、とりあえず、座りなさい」


母に促されてイスに座ったその時



「ただいま」

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